個人間の支援・寄付について
個人で開発をしていたり、サービスを提供しているとどうしてもお金(コスト)はかかってきます。支援・寄付を募りたいと思っても、税制上の懸念があります。この記事では国税庁に問い合わせをして教えてもらったこと、それに付随して調べたことを記事にしました。
個人間の送金(支援)は法律上問題は「ない」
・資金決済法に抵触するか→ No
・贈与税に該当するか→贈与に当たらないため該当しない
※実際に問い合わせをして得た回答ですが、具体的に「なぜ」「どうして」を説明はしかねます。また、この記事を根拠として個人間の寄付を行い、税制上のトラブルがあったとしても責任を負いません。
ネットのサービス開発で支援・寄付を募りたいケース
- CMS(WordPress等)のテーマ開発
- CMS(WordPress等)のプラグイン開発
- フレームワーク開発
- 個人WEBサービス(無料で使用できるもの)
- 個人で開発したプログラムなどの配布
個人間の開発などで寄付や支援を受けられたら嬉しいという人は多いと思います。記事後半では決済方法や計上についても書いていますので、参考になれば良いなと思います。
寄付金・支援金の違い
寄付金
災害支援においては、被災者の支援活動をするNPOなどの団体や、自治体へ送られるお金のことです。
義援金や支援金を内包するような、幅広いイメージで使われていることが多いようです。
※寄付金といいますが、寄付金は用途により「義援金」と「支援金」に分かれるみたいです。
参考サイト
- https://furusapo.fururi.jp/article/gienkinn-sienkinn-kifukinnotigaittenani/
- https://chigai-allguide.com/%E5%AF%84%E4%BB%98%E9%87%91%EF%BC%88%E5%AF%84%E9%99%84%E9%87%91%EF%BC%89%E3%81%A8%E7%BE%A9%E6%8F%B4%E9%87%91%EF%BC%88%E7%BE%A9%E6%8D%90%E9%87%91%EF%BC%89%E3%81%A8%E6%94%AF%E6%8F%B4%E9%87%91/
義援金
被災者へ直接渡されるお金のことです。
義援金の受付は、日本赤十字社や赤い羽根共同募金、政府の窓口などで行っています。
これらの機関に寄付されたお金が各被災者に分配されます。その金額は「義援金配分割合決定委員会」にて、死亡・行方不明、住宅の損壊レベルなどに基づき公平かつ平等に決定されます。
義援金は公平・平等に分配する必要があるため、実際に被災者が受け取るまでにはかなりの時間がかかるようです。
参考サイト
支援金
被災地で支援活動をする機関や団体(NPOやNGOなど)に送られるお金のことです。
支援金の受付は、日本財団や各機関、団体、自治体などで行っています。
支援金の使いみちはそれぞれの支援団体が独自の判断で決定するため、活用されるまでのスピードは比較的早いです。
参考サイト
支援金・義援金の違い
日本財団のページに図解でわかりやすく解説されていました。
支援金と義援金の違い
個人で開発をしている人は寄付というよりは 支援金 の方が意味としては良いかも知れません
決済方法
形式は自由です。決まりはなく、例えば下記のどれでも問題ないようです。
- 振り込み
- QRコード決済(LINE Pay等)
- 現金手渡し
- PayPal、キャッシュなどをつかっての送金
収益の勘定項目
基本的に個人で開発をしている人は事業主(個人事業主)となる方が多いと思います。その場合は以下のようになります。
- 事業に紐付く=雑収入
- 事業に紐付かない=雑所得
個人事業主の場合、開発しているプログラムなどが事業内容に紐付くなら雑収入として扱うそうです。例えば僕が開発している 環境構築スクリプト は事業に紐付くため雑収入扱いになります。
事業に紐付かないものは全て雑所得といわれました。
個人事業主ではなく、会社員で隙間時間や週末に開発をしているという場合は全て「雑所得」扱いとなります。
雑収入・雑所得の違い
雑収入と雑所得には違いがあります。
雑収入
基本的に収入からコストを差し引いた所得から税率計算されます。ブログを例してみます。サーバー代などは開発に関わるコストとして計上されるため、支援してもらった金額からコスト(サーバー代)などを差し引いた所得で税金は計算されます。
例)
支援金 ー サーバー代(コスト) = 雑収入
雑所得
コストなどの概念がありません。支援してもらった金額以外にも給与所得などがあればそれら全てを合算した額に応じて 5%~最大45% まで税率が変わります。
支援金 + 給与所得他 = 雑所得
売り上げで計上はしない?
事業に紐付くなら、売り上げとして計上してもよいという事があるかもしれません。しかし、スクリプト自体は無料で提供しています。使用自体に費用もかかりませんので請求書の発行などもありません。
また、環境構築スクリプトでは以下の特性もあります。
- 同じスクリプトでも支援者によって金額は異なる
- 1回だけの人もいれば月額支援の可能性もある
- 人数が不特定多数
支援をしてくれる方には1回だけ支援という方も居れば毎月支援という方もいます。支援の場合は人数も不特定多数も考えられます。全員に毎月請求書を送るなどはできないため、請求書発行不要ともなり、雑収入扱いになるそうです。
また、金額も人によって●●円と変わるため、決まっているわけではありませんので売り上げにはならないみたいです。
※サイトラボでは、環境構築スクリプトの使用自体に費用はいただいておりません。サイトラボが代行して「サーバーを構築する場合」は1台10万円と初期費用をいただいています。この場合は 売り上げ となります。
領収書の発行の有無
領収書の発行に関しては基本的にしなければいけません。相手(支援者)が不要といえば発行の必要はありません。
まとめ
- 個人で開発のために寄付を募っても大丈夫
- ただし正しく計上しましょう
個人支援・寄付について
サイトラボでは個人支援・寄付を受けております。ご協力いただける方はお願いいたします。当サイトではビットコインで受け付けております。
- ビットコイン:3LHnADwZwUbic2L45EnVJEykiG6KfbqrwS